リスクにかけろ

株と金融とプログラミング

pythonでRSS取得

お勉強がてら、pythonRSSを取得してみた。
元のサンプルコードはここからコピペmake.bcde.jp
コードは以下のとおり。

#!/usr/bin/env python
# -*- coding: utf-8 -*-

import feedparser
from datetime import datetime
from time import mktime

#RSSのURL
RSS_URL  = "http://www.japantoday.com/feed/"

#RSSの取得
feed = feedparser.parse(RSS_URL)

#RSSのタイトル
print feed.feed.title

for entry in range(len(feed.entries)):
    #RSSの内容を一件づつ処理する
    title = feed.entries[entry].title
    link = feed.entries[entry].link

    #更新日を文字列として取得
    published_string = feed.entries[entry].published

    #更新日をdatetimeとして取得
    tmp = feed.entries[entry].published_parsed
    published_datetime = datetime.fromtimestamp(mktime(tmp))

    #表示
    print title
    print link
    print published_string
    print published_datetime

でも、これはpython2系で書かれていて、僕のpython3.4環境では動かないので、こうする。

#!/usr/bin/env python
# -*- coding: utf-8 -*-

import feedparser
from datetime import datetime
from time import mktime

#RSSのURL
RSS_URL  = ("http://www.japantoday.com/feed/")

#RSSの取得
feed = feedparser.parse(RSS_URL)

#RSSのタイトル
print (feed.feed.title)

for entry in range(len(feed.entries)):
    #RSSの内容を一件づつ処理する
    title = feed.entries[entry].title
    link = feed.entries[entry].link

    #更新日を文字列として取得
    published_string = feed.entries[entry].published

    #更新日をdatetimeとして取得
    tmp = feed.entries[entry].published_parsed
    published_datetime = datetime.fromtimestamp(mktime(tmp))

    #表示
    print (title)
    print (link)
    print (published_string)
    print (published_datetime)

動いた。
具体的には()で囲っただけ。
プログラムが動くってだけで嬉しいね。

VBAで多重ループを使って反応なしになる場合の対策

VBAで多重ループを使っていると、重くなって反応なしになってしまう。簡単な対策は、ループの中にDoEventsを挟むだけ。それだけ。

毎回ループ毎にDoEventsを挟むと時間がかかるので、数回に一回ループを挟む形にする。

for i = x to y

    if i mod z = 0 then

        DoEvents

    end if

next i 

資産とリスクと逆正弦定理のお話

 僕は裁量売買が下手で、システマティックな投資手法選択している。システムトレーダーをやっていると、DDを意識するようになる。DDは確率的な問題である。システムトレードではDDは避けるよりも寧ろ、受け入れるものだという認識になる。リスクマネジメントをシステムに組み込んで、DDに耐えられる戦略設計が肝になる。

 さて、そこで資産量とリスクの話なのだけど確率的にDDが起きうる限り、DDに耐えうる資産が必要になってくる。というのも、複利がマイナスに働いた場合、損失を埋め合わせるのに必要なリターンは高くなる。そのため、損失が発生した分を埋め合わせるだけの余裕が必要になるわけである。

 逆正弦定理というものがある逆正弦定理とは、勝者は勝ち続け、敗者は負け続けるというものである。乱数を用いたシミュレーションでもこの現象は起こる。これは上記したように、複利のマイナス作用への余裕率が関わってくる。勝ち組は余裕率が増え、負け組は余裕率が減少し、複利のマイナス作用を避けられなくなる。

 じゃあ小資金の投資家は何をすべきかと言うと、バブルを買いで取るというのが正しい気がする。複利のマイナス効果による資産縮小のスパイラルを避けるためには、資金の100%以上をベットするのではなく、予備資金を作っておいて、負けた場合に補充するのが正しい選択になる。予備資金を作るためには初期段階でDDを避ける必要がある。バブルというのは需給が買いに傾いてる状態で、上方向のモメンタムとボラティリティが高まっている状態だ。同じ投下資金であれば、値幅が大きい方が手数料比率が小さくなり有利である。つまり、買いの期待値が相対的に高まっている状態であると言える。

 株では基本的に買いが有利である。理由は以下のとおり。

・売りは最大利益が2倍だが、買いは無限

公的資金など、買いに大きく需給が傾いたプレイヤーが存在する

・売りには売り方金利逆日歩があるが、現物ではかからない

・配当が存在する

・長期的に見ると、ダウはアップトレンドである

 

 本日の結論としては、予備資金を作って、バブルで買えということ。

「40兆円の男たち」感想 レイ・ダリオ編2

長くなったので分割2番目

前回の記事の続き。

 

リスク管理の話

 ブリッジウォーターはリスク管理について面白い点がある。レバレッジについてである。レバレッジは2つの側面がある

・会社の資産規模

・マーケットエクスポージャー

 ブリッジウォーターは運用資金の1/4を株主資本が占めている。ヘッジファンドが適切な運用を行うには、ある程度資金の出入りを防ぐ必要がある。そのために加入制限や解約規制があるのだけれど、株主資本が多いという事は、安定的な運用ができるということである。

 また、ブリッジウォーターは分散によってリスク量を減らしているだけでなく、レバレッジを抑えている。「レバレッジを必要以上に大きくすることはロシアンルーレットのみたいなものだ」とレイ・ダリオは言っている。

 

ゼロサムと金に対する考え

 ブリッジウォーターは為替に対するヘッジとして金を保有している。元々金本位制だったため、いざとなった時に利用価値が高いという理由からである。この考えに対する別の視点はバフェットである。バフェットは金をいっさい保有していない。理由は以下のとおり。

金は非生産的なアセットだ。金は何も生むことはない。金を買う人たちは、自分が買った値段より高い値段で買ってくれる人が現れるのを待っているだけだ。
今日、世界には17万トンの金がある。現金に換算すれば9兆6000億ドルだ。この17万トンの金を選択肢Aとしよう。それでは次に、9兆6000億ドル に相当する選択肢Bを作ってみよう。先ず、米国に存在する農地を全て買うことができる。(毎年約2000億ドルの収穫がある。) 更に、毎年400億ドルの利益があるエクソン・モービル社を16社買うことができる。農地とエクソン・モービル社の購入後、現金はまだ1兆ドルほど残って いる。さて、あなたが選ぶのは選択肢Aだろうか、それともBだろうか?

http://kabukeizainani.blogspot.jp/2015/07/blog-post_22.html

というのも、これはどうやら市場がゼロサムかどうかという点で2人の間に違いがありそうだ。レイ・ダリオは市場とはどこまでいってもゼロサムであると考えていて、バフェットは企業活動は新たな勝ちを生むので株式市場はプラスサムであると考えている。この点に関しては、全く異なる理論によるアプローチなのでどっちが正解とも言えない。

 

レイ・ダリオの行動規範

・失敗から学ぶ

・自分が成長する

・瞑想が大切

・プロセスを重視し、投資決定のプロセスは全て記録する

とこんなとこ。中でもレイ・ダリオが繰り返し言ってたのは瞑想の話。瞑想といえば林檎の教祖とか、はてなのx先生とか至るところで言われているのだけれど、レイ・ダリオ先生も熱心な信者である。大学1年生の頃から毎日続けているそうな。彼の語る瞑想のメリットは以下のとおり。

・睡眠不足を補うことができる

・集中力が増す

・創造的になれる

・広い心が持てる

・成績が上がってハーバードビジネススクールにも入れる

・感情のコントロールができる

ビバ!瞑想!

 最後に気になったとこがもう一つ。自分の理想を実現したければ、小さくてもいいから現実に始めて見ることという教訓である。理想の家を建てたければ犬小屋を立てる。理想の戦略を実現したければ、小さい範囲でできることをやることである。

「40兆円の男たち」感想 レイ・ダリオ編1

 前回の記事で書いた「40兆円の男たち」で気になった所の簡単なメモと考えたことを書いていこうと思う。

 僕が特に気になったのは1章のレイ・ダリオと、2章のティム・ウォン。理由は僕がシステマティックな投資手法を使っているから。

 

レイ・ダリオ

レイ・ダリオの軸は大きく3つに分けられる気がしている。

相関性

グローバルマクロ分析

・行動規範

 

相関性とリターンの話

レイ・ダリオ3つの柱の1つ。レイ・ダリオいわく、ポートフォリオ相関性を減らしていくと、収益率を変えること無くリスクを劇的に減らす事ができるらしい。

 レイ・ダリオの運営するブリッジウォーターでは、相関性をなくしていく過程で、あらゆる国、アセットクラスに分散している。レイ・ダリオいわく、多くのヘッジファンドの投資先は株に対する相関性が非常に高く、また新興国へのエクスポージャーが非常に低いという。

 リスクを減らしてリスク・リターンを高めていくという手法はブリッジウォーターの顧客である機関投資家にとって非常に都合がいい。というのも、大きな資金を運用すればするほど、マーケットインパクトの問題が出てくると同時に、リスクへの対処というのが問題になってくる。機関投資家は企業や大学、自治体だったりするわけで、その資金の多くは飛ばすことのできないお金である。

 かといって、僕のような個人投資家が同じアプローチを取れるかというと、不可能である。理由は以下のとおり。

・充分に分散できるほどの資金量がない。(ゆえに投信があるのだけれど、手数料高杉)

・充分なリサーチを行うほどの情報と労働力が無い。

・リスクリターンではなく、絶対リターンが低い

3つ目について書くと、個人投資家資金量が少ない。そのため、個人投資家が大きく資産を築くには、莫大なリターンが必要になる。個人投資家の特徴をあげると

・マーケットインパクトが小さい

・リスクリターンだけでなく、絶対リターンを増やす必要がある

僕は全ての投資手法は相対的な優位性だと思っている。言い換えると、全てはカーブフィッティングであり、収益機会は外部環境の変化や他のプレイヤーの行動変化によって時間と共に減少していく。

 その中で莫大なリターンを得るには、分散をなるべく少なくして、より早いスパンで市場の歪みに手法をフィッティングさせていく必要があると思っている。これは、レイ・ダリオのような大口機関投資家には不可能で、マーケットインパクトの小ささを利用した戦略である。

 

レイ・ダリオの相関性からの示唆

・分散を増やして相関を減らすほどリスクリターンが高まること

・大資金を扱うこと

一つ目に関しては、システムトレードではよく言われることだけど、複数の戦略を組み合わせて使うことでDDを減らしてリスクリターンを高めることができる。レイ・ダリオほど多くの分散は不可能であっても、特定の市場や指数に対して異なる相関を持つ戦略を組み合わせることは有効かもしれない。

 そして、何かを増やせば増やすほどリスクリターンが高まるという性質は、ケリー基準やラルフ・ビンスのfの性質に似ている。この二つはマネーマネジメント手法であり、理想的なリスクエクスポージャーが存在するという話。面白いのは、理想的なラインよりもリスクベットを減らした場合、リスクは加算的に減少するがリターンは乗数的に減少する(つまり、リスク・リターンが減少する)ということである。この事は面白い示唆である。

 

 2つ目に関しては、あまりに大きな資産はマーケットインパクトを増やし、収益性を減少させるという定説がある。これに対する1つの答えは、分散である。多くの市場に分散させることで、マーケットインパクトを減少させることができる。

 ということは、上記した個人投資家の優位性であるマーケットインパクトの小ささは今後薄れていくのではないだろうか。つまり、コンピュータによる分散で流動性の乏しい銘柄に資金が入ってくるようになれば、流動性プレミアムは剥げ落ちることになる。

実際にHFTのような特殊な連中は流動性を殆ど気にせず、むしろスプレッドの大きさを逆に利用して収益を上げている。

 

ちょっと長くなったので次回に。

 

takerisks.hatenablog.com

「40兆円の男たち」を読んだ

www.amazon.co.jp

 

あらすじ(引用開始)

内容紹介

本書はヘッジファンド業界の舞台裏を暴く最高の書である。ヘッジファンドのマネジャーはポジションの評価を行ったりファンドの利益を増やそうと考えるとき に、どのような投資基準で判断を下し、そしてどのような戦略を使っているのか――これまで語られなかった内容を、大物のマネーマネジャーたちが自らの言葉 で語っている。本書の著者であるマニート・アフジャはCNBCのヘッジファンド専門家として活躍する一方で、マーケットの達人に顔が広い。最新作である本 書のなかで、その達人たちの半生を初めて公にしたという点で、本書は革新的である!

本書は花形のファンドマネジャーとの対談を収録し、謎の多いヘッジファンド業界を広く紹介している。

●レイ・ダリオ(ブリッジウォーター・アソシエイツ)
●ピエール・ラグランジュ(マン・グループ)とティム・ウォン(AHL
●ジョン・ポールソン(ポールソン・アンド・カンパニー)
●マーク・ラスリーとソニア・ガードナー(アベニュー・キャピタル・グループ)
●デビッド・テッパー(アパルーサ・マネジメント)
●ウィリアム・アックマン(パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメント)
●ダニエル・ローブ(サード・ポイント)
●ジェームズ・チェイノス(キニコス・アソシエイツ)
●ボアズ・ワインシュタイン(サバ・キャピタル・マネジメント)

マー ケットを上回る成績を上げ続けるプロ集団――そんな業界屈指のトレーダーたちが、対談を通して自らの経験やこれまでに学んだ教訓について、忌憚なく語って いる! 大成功を収めた11人の投資家の驚くべき実話をこれほどまでに生き生きと再現できたのは、業界内部に幅広い人脈を持つアフジャだからこそである。そして前 述の投資家がどのようにして多額の利益を得たのかについて、読みやすい文体で洞察をちりばめながら核心に迫っている。ここでしか知り得ないヘッジファンド の多彩なトレード心理を知ることで、読者はマネジャーの成功を再現する足がかりをつかむことができるに違いない。本書は現代の投資事情を分析する刺激的な 一書である。
(引用終了)
 

ざっくりとした感想

 トレーダーやファンドマネージャーとしてマーケットαを狙う人の必読書として、必ず挙げられるのが「マーケットの魔術師」という本がある。本書はそれに次いで必読書になりうる本だと思う。
 どちらの本もインタビュー形式ではあるのだけれど、大きな違いが2つある。1つ目は登場人物である。マーケットの魔術師は大物だけはなく、日本ではあまり馴染みのない人も出てくる。中には逮捕された人もいる。対して本書は日本でも馴染みのあるビッグプレイヤーが多い。それ故に、どこかで聞いたようなエピソードも多く含まれている。
 2つ目はアクティビストやPEなど、特殊な投資手法も多く、一般的な投資家が参考にできない部分がある。