資産とリスクと逆正弦定理のお話
僕は裁量売買が下手で、システマティックな投資手法選択している。システムトレーダーをやっていると、DDを意識するようになる。DDは確率的な問題である。システムトレードではDDは避けるよりも寧ろ、受け入れるものだという認識になる。リスクマネジメントをシステムに組み込んで、DDに耐えられる戦略設計が肝になる。
さて、そこで資産量とリスクの話なのだけど確率的にDDが起きうる限り、DDに耐えうる資産が必要になってくる。というのも、複利がマイナスに働いた場合、損失を埋め合わせるのに必要なリターンは高くなる。そのため、損失が発生した分を埋め合わせるだけの余裕が必要になるわけである。
逆正弦定理というものがある逆正弦定理とは、勝者は勝ち続け、敗者は負け続けるというものである。乱数を用いたシミュレーションでもこの現象は起こる。これは上記したように、複利のマイナス作用への余裕率が関わってくる。勝ち組は余裕率が増え、負け組は余裕率が減少し、複利のマイナス作用を避けられなくなる。
じゃあ小資金の投資家は何をすべきかと言うと、バブルを買いで取るというのが正しい気がする。複利のマイナス効果による資産縮小のスパイラルを避けるためには、資金の100%以上をベットするのではなく、予備資金を作っておいて、負けた場合に補充するのが正しい選択になる。予備資金を作るためには初期段階でDDを避ける必要がある。バブルというのは需給が買いに傾いてる状態で、上方向のモメンタムとボラティリティが高まっている状態だ。同じ投下資金であれば、値幅が大きい方が手数料比率が小さくなり有利である。つまり、買いの期待値が相対的に高まっている状態であると言える。
株では基本的に買いが有利である。理由は以下のとおり。
・売りは最大利益が2倍だが、買いは無限
・公的資金など、買いに大きく需給が傾いたプレイヤーが存在する
・配当が存在する
・長期的に見ると、ダウはアップトレンドである
本日の結論としては、予備資金を作って、バブルで買えということ。